誰にでもわかる授業をするには。面積の求め方から考える。

 サモアで小学校の先生やっているカマカ(@samoa_taiki9)です。

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再来週クリケットの校内大会をするらしいので、その練習してます。

 

ターム3で各学年面積と体積分野に入りました。

もちろん公式を使って『四角形の面積はどれくらい?』とか『展開図作ってみよう!』とかですね。単位とか、長さのイメージがなかったり、平行四辺形ってなんですか、とか基礎知識がないので予想はしていましたが、なかなかうまく進めさせてくれません。

 

ということで今回は久々に活動のお話。記事にするのがだいぶ遅くなってすいません…

 

 

Year8での出来事

 

Year8で算数の巡回指導していた時に先生が問題を出していた。

その問題はコレ↓

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みなさんだったらどう解きますか?

きっと日本では『外の大きな四角形』から『中の小さな四角形』を引くことで答えを出すんじゃないかなー、と思います。

実際の授業では

生徒がどのように解いているのか確認したところ、

3×7㎠+2×3㎠=27㎠

 

で答えを出していました。ことのとき正直「え?なんでそこ足しちゃうの?」って思いました。まだ大きい四角形と小さい四角形が重複していて、21㎠が答え!というのはわかりますが。

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やっぱり、子どもたちも足している。

先生に聞いてみた

授業をしていた先生に「この面積の答えって何?」って聞くと先生も「27㎠だよ」と答えました。これには頭をかなり悩まされました。

最初は生徒が図形認識を間違っていて答えを出したとばっかり思い込んでいたのですが、まさかの先生も図形の捉え方が違う。サモアの小学校は教科書やテキストがないので先生が教えたことが、生徒たちの全てになります。

なので先生の図形認識が間違っているのは大きな問題です。

 

仮に27㎠が答えだとすると

仮に27㎠が答えだとしましょう。そうすると図形は台形型の立体図形ができるはずです。(これでもかなり無理はある。側面積が入っていない。)でもこれは平面図形しか問題に与えられていないので仮だとしても27㎠が答えになることはないです。27㎠を答えにしたいなら、立体図形で示して下の画像のように書くべき。

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斜線を引くか引かないか

先生と議論しているうちに「もし21㎠-6㎠=15㎠にしたいのなら、私たちは影を書いて(斜線を引く)問題にするよ」と言われました。(いや、そういう問題ではないんだよな…)

結局どう説明しても理解してもらえませんでした。

子供の頃からずっと学んできたことはなかなか変えられない

なぜ上のようにサモアの人が考えてしまうのかを考えたんですが、おそらく子供の頃から『そういうように』習ってきたのだと思います。この面積を求めよ、と言われたら『大きい面積と小さい面積を重ねて面積を求める』というように、この形を見たら求め方はこうだ!と瞬間的に判断してしまうんだと思います。

 だから大人になってもなかなかそのイメージを変えることはできないのかも。

 

実際に日本でも「ドーナッツ型の面積を求めよう」と言われたら斜線がなくてもパッと見ただけて「あ、小さい四角形は空洞で、大きい四角形から小さい四角形を引けばいいんだな!」と思ってしまうはず。(ツイッターアンケートが証明している。アンケートの面積には斜線は引いていないですよね。中は空洞かも、ただ線を引いてあるだけで普通の四角形かもしれない。)

 

 

今回のことから学んだこと

学んだことは以下の二つです。

  1. サモア人の図形認識が甘い
  2. 問題を出すときには誰にでもわかるような問題を出す

 

1つ目の図形認識力ですが、先生でも図形の捉え方が結構甘い気がします。実際今回の問題で彼女らが求めてほしい面積は厳密にいうと立体的な捉え方を考慮した面積です。(上の面と下の面)今回は平面の問題なので、そもそもあれが『重なっている』と考えること自体間違っています。子どもたちも三角形の『底辺×高さ÷2』の『高さ』がなんなのかわかっていません。(ノートに斜めに高さの書いちゃう。)

 

2つ目は当たり前ですが、その当たり前のことをすることが難しい。サモアの先生は先生目線で考えて授業をするので、子供が考えやすいように…なんて授業をすることはまだ遠いような気がします。

なんで図形を正確に捉えることることができないのか

なんで図形認識が甘いのかを考えたのですが、サモアの授業ではいきなり面積、体積の求め方を教えちゃうんですよね。それが良くない。

日本ではまず『四角形ってなに?』とか『直方体の頂点と辺と面の数を調べてみよう』などとめっちゃ簡単なことから入りますよね。なんでこんな簡単なことやんなきゃいけなかったんだよ!って小学生の時思ったりする人もいたと思いますが、このわかりきっていることから学んだことは、子どもたちに図形を正しく認識させる上でとても大事だったんだなと実感させられています。

 

サモアではその初期学習の段階をいきなり吹っ飛ばすので、子どもたちも「え?立体って何?なんで縦×横×奥行きなの」とよく聞かれます。確かに奥行きってなんだよって話だよなって。笑 サモアの学校はダイナミックなこと(理科の実験や問題を解かせること)が好きなので、よくこの大事な初期学習のステップを飛ばして授業をしています。

 

これからやることが見えてきた

今回のこの出来事を文字に起こして整理できたことで、これからやることが少し見えてきた気がします。予備知識や初期学習の大切さや子どもが主役の授業、子どもたち目線の授業を先生たちに少しでも伝えられるような活動も必要だと感じたので、少しずつ丁寧にやっていきます。

 

【こっちも活動の記事です!】

 

kamachan9.hatenablog.com

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