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サモアを立ち読みする。 JICAボランティアの活動日記

新卒の青年海外協力隊。南国サモアで教員やってます。

『パパラギ』 石の箱ってなんですか??

 

今回はパパラギという本について。

サモアに住んだことある人なら一度は読んだことがあるくらい、有名な本!

 

パパラギ (SB文庫)

パパラギ (SB文庫)

 

 

パパラギ」とはサモア語です。

白人のこと、見知らぬ人のこと。でも言葉通りに訳せば、天を破って現れた人のこと

(作中から抜粋)

 

内容はツイアビというサモアのお偉いさんが、ヨーロッパの文明社会に触れた時のことを驚きや、批判を、当時の南の国の人の感覚を持ってまとめた日記?です。お金や機械、新聞、ヨーロッパ社会の文明社会について触れらています。(ほぼほぼ、批判的な内容ですが。)というのも、ヨーロッパは幸せを追い求めて文明を発展させてきたのにもかかわらず、仕事や、お金の欲にとらわれ不幸せではない文明になっている。とツイアビの目に映ったそう。モノに溢れた今のこの社会を南の国から、観察して、文明社会の問題をズバっと書いている面白い本です。

 

表現が面白い

 

この本に出てくる色々なものの表現がとても面白い。

例えば、「硬貨」は「丸い金属」で、「紙幣」は「重たい髪」。当時のサモアはまだこういったヨーロッパの文化が定着する前なので、知らないからこういった表現になったの。今では全世界で当たり前になっているモノが「へー、お金ってそうゆう表現するのか」なんて思いながら読んでました。家が「石の箱」。石の割れ目は「通り」(avenue)。

じゃあ「都市」はどうかというと、「たくさんの人が住む石が大量にあり(中略)、一本の木もなく、空の青もない、明るい風もなく、雲もないところ。」と表現しています。

もうあげたらきりがないけど。笑

 

何が問題か?

今日本で社会問題になっている過労死やブラック企業、所得格差などのもとをたどっていくと、「時間」や「お金」に絡んでいる問題であると思います。ツイアビはそのもとである「時間」「お金」に焦点を当てている箇所がある。当時のサモアには時間もお金という概念もなくて、そんな文化に住んでいる人から見たら、時間とかお金っていうのは、ただ人間を苦しめている悪魔みたいなモノだ、って映ったのでしょう。実際「じゃあ我々が迷えるヨーロッパ人をその狂気から救い出してあげよう。」とか「お金は最も凶悪な敵としてみなすだろう」と書いてあります。

 

ツイアビはなんで人々はそんなに時間に追われているのか、お金に執着しているのか、ということを素朴に考えています。お金はなくても困っている家族や友人がいれば助け合って生きていけば、お金なんて必要ないじゃん?みたいなコンスタンスで。でもそれはサモアの文化だからできるわけで、ヨーロッパや日本とかではできないですよね。でもこの本を読むと今目の前に当たり前に転がっているモノについて深く考えさせられる。(けど、受け入れることはできないっていう。日本人だから笑)

 

人を幸せにするはずのものが実は人を不幸せにしているという、ヨーロッパ文化を見抜いています。生活を便利にするはずのものが、予想もしていなかったところで、人を苦しめちゃってたり。外の世界から冷静に、それらの正体を見破っているところがとても面白い。

 

で、今のサモア

多分ツイアビがこの日記を書いてから100年以上は経っている。サモアでは今皮肉のようにお金や時間という概念がもちろんあります。結局ヨーロッパ文明の闇に飲まれてしまったサモアですが、それでもみんな幸せに生きていると思う。笑っている人が多いし、道端で金くれっていってくる子供はいないし、のんびりしているし。うまいこと文化をまぜまぜしているなって。

 

終わりに

 

 

サモアにきて、サモア人と住んでいて日本人とか、先進国の人の方が、心に貧しさとか窮屈なところを強く感じているんじゃないかな。モノに執着しすぎちゃってる。サモア人から学ぶことも本当にたくさん。小学校教育できている僕が、毎日勉強になることばかりです。

 

途上国に住んでいなくても、とても面白い本です。考え方とか抜きにしても、いろんなものの表現の仕方だけ楽しむのもアリ!ツイアビの世界に吸い込まれていくことでしょーう!

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